José Ramírez III (1922-1995) / ホセ・ラミレス 3世【 ギター製作家 】

José Ramírez III (1922-1995) / ホセ・ラミレス 3世【 ギター製作家 】

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ホセ・ラミレス 3世:ギター製作の巨匠

 

 

 

スペインを代表するギター製作の名門ラミレス家の一人、ホセ・ラミレス3世。

 

1960年代初頭、ギター製作に革新的な変化をもたらした。

 

レッドシダーを表板に採用しボディを大型化、弦長を664mmにするなど、従来の概念を打ち破る試みを行う。

 

これらの改良により、ラミレスギターは音量豊かで独特の甘い音色を手に入れ、世界中のギタリストを魅了した。

 

アンドレス・セゴビアが愛用したことで、ラミレスギターの名声は不動のものとなった。

 

セゴビアの演奏とラミレスギターの豊潤で比類のない音色は世界中に響き渡り、多くのギタリストの憧れの的となる。

 

ラミレストーンと呼ばれるその音色は、今もなお、ギター愛好家たちの心を捉え続けている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラミレスの歴史

 

 

ホセ・ラミレス1世が編み出した高度な製作技術は、2世へと受け継がれ、ギターの内部構造に革新的な改良を施した3世の時代になり、「ラミレス」の名声は世界的に確立。

 

巨匠アンドレス・セゴビアをはじめとする、世界のトップ演奏家に広く愛用されるラミレスのギター。

 

その技と伝統は4世へ、そしてアマリア・ラミレス、5世へと受け継がれている。

 

 

 

 

 

ホセ・ラミレス 3世

 

 

ギターの構造に革新をもたらし、後のギター製作家たちに大きな影響を与えた。

 

1922年に生まれ、3歳のときに父とともにブエノスアイレスからマドリードに戻る。

 

1940年、18歳のときにラミレス家代々の工房に入り、従来のギターを研究し、音の改良に取り組み始めた。

 

 

 

 

ホセ・ラミレス3世とセゴビア

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1952年、セゴビアと初めてパーティで出会い、二人の長い付き合いが始まる。

 

セゴビアは1912年製のマヌエル・ラミレスを、1937年製のハウザーに代えていた。

 

この1937年製ハウザーはニューヨークのメトロポリタン博物館に所蔵されている。

 

表面板の構造はトーレスパターンに似るが、板厚が増し、多くの補強が施されていた。

 

生前のセゴビアから寄贈されたと言われるが、酷使された形跡が見られる。

 

当時、3世はセゴビアが叔父のギターを休ませ、ハウザーのギターを好んで使用していたことを残念に思っていた。セゴビアが気に入って演奏してくれるギターを作りたかった。

 

1960年、ラミレス3世の手で作られたギターの一本がセゴビアによって選ばれる。

 

1963年にレッド・セダー表面板で試作された4本のギターは、最初にセゴビアの手に渡された。

 

セゴビアはその中の1本を選び、それまで使っていたギターと交換。

 

1965年以降はラミレスの新しいギターが何本もセゴビアによってテストされながらコンサートで使用されてきた。

 

1967年作のギターは約3年間、セゴビアのコンサートで使用され、その後、何本かセゴビアの家を往来する。

 

1974年、1975年には、フレタのギターがコンサートで使われたが、アメリカの厳しい乾燥に耐えられず、再びラミレス3世のギターに戻り、セゴビアは亡くなるまでラミレスギターを愛用。

 

 

 

 

 

ラミレスギターの特色

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弦長を664mmに延長(それまでの主流は650~655mm)し、大き目で厚いボディ、太く厚いネックを採用。

 

表面板には初めて米杉を使用し、横板はローズウッドとシープレス(後シカモアに)を貼り合せた二重構造とするなど、従来のギターとは異なる独自の構造を持つ。

 

また、合成樹脂を接着剤や塗料として導入することで、耐久性と音色の安定性を高めた。

 

品質を維持するため、全ての主要工程を自工房で行うという徹底した姿勢を貫いた。

 

ラミレス3世の真骨頂は、このコンサート用の楽器を、年間数百本という高い水準で安定的に生産し続けたことにある。

 

大ヒットした3世のギターは、クラシックギターを初めて手にした人々にも広く受け入れられ、ラミレスの名は世界的なブランドとして確立された。

 

 

 

ギター改善

 

 

 

 

ラミレス3世のギター改善を画期的に成功させたポイントは、弦長、構造、塗装の3つに大別できる。

 

ギターの弦長については多くの製作家が過去に研究を試みており、現在では650ミリ前後のギターが一般的となった。

 

トーレスは650ミリであったが、当時の状況からみて、文献が手に入る時代でもなく、その時代に650ミリ弦長を設定したのであるから、素晴らしい先見の明をもっていた製作家といえる。

 

マヌエル・ラミレスは655ミリ、サントス・エルナンデスは659ミリを多く採用、ドミンゴ・エステソは655ミリ、ヘルマン・ハウザーは650ミリと640ミリ、主として650ミリを採用していた。

 

ラミレス3世はボディーの内部構造、響孔、駒の位置などからみて、664ミリの弦長が音にとって理想的であると判断。

 

しかし、弾き易さを考えると、650ミリが有利であり、昨今は650ミリが流れとなって好まれている。

 

 

 

レッドセダーの採用

 

 

1963年、ラミレス3世は弦長に続き、ボディー内部にシープレス材の板を二重に貼り付けることで、音質を格段に向上させた。

 

同年、ギターの表面板に、従来の松の代わりにレッド・セダーを採用するという画期的な試みを行った。

 

弦楽器の表面板には松が使われるのが一般的だったが、ラミレス3世はレッド・セダーの可能性に着目し、試作を重ねた結果、音量豊かで柔らかく甘い音色のギターを製作することに成功した。

 

ナルシソ・イエペスが日本公演でこの新しいギターを演奏し、大きな注目を集めた。

 

この革新的な試みは、他の製作者にも大きな影響を与え、イグナシオ・フレタ、エルナンデス・イ・アグアド、マルセリーノ・ロペス、ヘルマン・ハウザーなど、多くの名だたる製作者がレッド・セダーを採用するようになった。

 

しかし、ロペスやアグアド、ハウザーは松材に比べて成功例は少なかった。

 

ラミレス3世のレッド・セダーギターは、松材ギターとは異なる、迫力のある豊かな音量と、柔らかく甘い音色で、ギタリストを魅了した。

 

一方、松材ギターは、クールで透明な音色と表現力に優れると評された。

 

その後、しばらくの間、レッド・セダーギター全盛期が続いたが、次第に松材ギターを好むギタリストも増えてきた。しかし、ラミレス、フレタなど、現在でもレッド・セダーで人気を得ている製作者もいる。

 

木材は経年変化によって音が変化する。ラミレス3世の古いギターの中には、驚くほど素晴らしい音色のものも存在する。

 

レッド・セダーギターが短命だという噂もあったが、30年以上経ったギターも、むしろ良い音になっていることが多い。

 

ただし、表面板が極端に薄いギターは、時間の経過とともに音が劣化する場合がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

塗装

 

弦楽器にとって、塗装は最も重要かつ複雑な要素の一つ。

 

バイオリンのストラディバリウスの秘密は、その塗装にあると古くから言われ、多くの研究者がその謎に迫ろうとしている。

 

オイルをベースにしたニスが使われているとされるが、完全に乾燥するまでに長い時間がかかることが課題。

 

スペインでは、ギターの塗装にアルコールをベースにしたセラックが使われてきた。

 

セラックニスに満足していなかったラミレス3世は、ドイツでユリア樹脂をベースにした合成塗料を見つけ、ギターの塗装に採用した。

 

この塗料は、セラックニスに比べて乾燥時間が短く、ラミレス独自の豊かな音量と、つややかな輝きの音色を生み出した。

 

ラミレス3世も当初はセゴビアにオイルニスで仕上げたギターを献上したが、ニスが完全に乾いておらず、ケースの毛がギターにくっついてしまうというトラブルが発生した。

 

伝統的なギターの常識を打ち破ったユリア樹脂による塗装は、一般のギタリストにも広く受け入れられ、セゴビアも愛用するようになった。

 

 

 

 

 

工房と弟子たち

 

 

 

 

 

 

 

 

1960年代から1970年代にかけて、ラミレスギターの需要が増加し、3世は近代的な工場に移転、弟子を増やして大規模な製作体制を築いた。

 

自然乾燥と強制乾燥を組み合わせ、湿度管理された環境で製作されたギターは、世界中で高い評価を得る。

 

弟子たちは、3世の指導のもと、高い技術力で均質なギターを製作していた。

 

そのため、ギターの内側に刻印された製作者のイニシャルを頼りに、特定の職人の作品を求める動きが活発化した。

 

しかし、この状況に対応するため、後にスタンプは廃止された。

 

世界的なギターブームが落ち着きを見せる中、ラミレス工房は規模を縮小し、少人数体制に戻った。

 

100年以上にわたってギター製作が行われてきた歴史ある工房は、その後もラミレスギターの聖地として多くの愛好家から親しまれている。

 

ラミレスギターは、1930年代から日本に紹介され、多くのギタリストに愛用されてきた。

 

1954年には、ラミレス3世の作品が本格的に日本に輸入され、一躍人気を集めた。

 

「MT」はマリアーノ・テサーノスのイニシャルで、1960年代には、製作を担当した職人のイニシャルがギター内部に刻印されている。

 

 

 

 

 

ラミレス3世の弟子

 

 

 

Manuel Alonso, Cayetano Alvarez, Jose Luis Alvarez(ホセ・ルイス・アルバレス),
Paulino Bernabe(パウリーノ・ベルナベ), Carlos Blanco, Enrique Borreguero,
Manuel Caceres(マヌエル・カセレス), Alfonso Contreras(アルフォンソ・コントレラス),
Pedro Contreras, Josef Lores, Juan Grcia, Manuel Gonzales, Juan Miguel, Pedro Gimenez,
Jose Lopez, Carmelo Loerona, Miguel Malo(ミゲール・マーロー),
Felix Manzanelo(フェリックス・マンサネロ),
Pedro Manzanuelo, Ignacio Rozas(イグナシオ・ローサス), Antonio Marinez, Julian Rodriguez,
Ramon Soler, Teodor Perez(テオドール・ペレス), Manuel Rodriguez(マヌエル・ロドリゲス),
Jose Garrido, Arturo Sanzano, Mariano Tezanos(マリアーノ・テサーノス)

 

 

 

 

 

晩年と死去

 

 

最大の恩人セゴビアが亡くなった翌年の1988年、3世は65歳で家業から引退し、以降、失意の日々を送ったと言われている。

 

ギター製作界に多大な貢献をしたホセ・ラミレス3世は、1995年3月2日、72歳でこの世を去った。

 

ホセ・ラミレス4世(1953-2000)が、父の偉業を受け継ぎ、ギター製作に取り組み、4世の没後は3世の娘であるアマリア・ラミレスが製作と工房の管理を続けている。

 

 

 

 

受賞歴

 

 

 

1962年 シカゴギター協会金貨

1962年 マドリード商工会議所銅貨

1968年 ローマギター文化センター名誉会員

1972年 マドリード製作家協会金賞

1983年 サンティアゴコンボステラ名誉会員

1986年 マドリード伝統芸術家賞

1987年 マドリード商工会議所センチュリーエムプレサデイプロマ

1987年 パリ教育文化省デイアパソンオドール賞

 

 

 

 

 

 

 

Jose Ramirez ホセ・ラミレス3世 1965年製 M.T. Stamp 松・ハカランダ 664mm

 

 

 

 

 

 

 

In English

 

 

 

 

 

 

José Ramírez III: Master guitar maker

 

 

 

 

José Ramírez III is a member of the Ramírez family, one of Spain’s leading guitar makers.

 

In the early 1960s, he brought about a revolutionary change in guitar making.

 

He attempted to break with conventional concepts by using red cedar for the faceplate, enlarging the body and increasing the string length to 664 mm.

 

These improvements gave the Ramírez guitar a louder, distinctive, sweeter tone that attracted guitarists from all over the world.

 

Andres Segovia’s favourite guitarist made the Ramírez guitar a household name.

 

Segovia’s playing and the rich, incomparable tone of the Ramirez guitar resonated around the world, making it a favourite of many guitarists.

 

The sound, known as the Ramirez tone, continues to capture the hearts of guitar lovers to this day.

 

 

 

 

 

 

History of Ramirez

 

 

 

The advanced manufacturing techniques developed by José Ramírez I were passed on to the second generation, and it was during the third generation, when innovative improvements were made to the internal structure of the guitar, that the fame of the ‘Ramírez’ was established worldwide.

 

Ramírez guitars are widely used by the world’s top performers, including the maestro Andrés Segovia.

 

The skills and traditions have been passed down to the 4th generation, then to Amalia Ramirez and the 5th generation.

 

 

 

 

 

 

 

José Ramírez, 3rd generation.

 

 

 

José Ramírez III was a revolutionary innovator in guitar construction and a major influence on later guitar makers.

 

Born in 1922, he returned to Madrid from Buenos Aires with his father at the age of three.

 

In 1940, at the age of 18, he entered the Ramírez family’s hereditary workshop and began to study conventional guitars and improve their sound.

 

 

 

 

 

 

José Ramírez III and Segovia

 

 

 

In 1952, he met Segovia for the first time at a party and their long association began.

 

Segovia had replaced his 1912 Manuel Ramirez with a 1937 Hauser.

 

This 1937 Hauser is in the collection of the Metropolitan Museum in New York.

 

The construction of the surface plate was similar to the Torres pattern, but the plate was thicker and had many reinforcements.

 

It is said to have been donated by Segovia before his death, but shows signs of heavy use.

 

At the time, King III regretted that Segovia had given his uncle’s guitar a rest, preferring to use a Hauser guitar. He wanted to make a guitar that Segovia would like and play.

 

In 1960, one of the guitars made by Ramírez III was chosen by Segovia.

 

The first four guitars prototyped in 1963 with red cedar surface plates were put into Segovia’s hands.

 

Segovia chose one of them and replaced the guitar he had been using.

 

From 1965 onwards, several of Ramirez’s new guitars were tested by Segovia while being used in concert.

 

A guitar made in 1967 was used in Segovia’s concerts for about three years, after which several guitars came and went from Segovia’s house.

 

In 1974 and 1975, Fleta guitars were used in concert, but they could not withstand the harsh dryness of the USA and returned to Ramirez III guitars, which Segovia used until his death.

 

 

 

 

 

 

 

Features of Ramirez guitars.

 

 

 

The string length was extended to 664 mm (previously the mainstream was 650-655 mm), with a larger, thicker body and thicker, thicker neck.

 

The guitar has a unique structure that differs from conventional guitars, such as the use of American cedar for the surface board for the first time and a double-layer construction with rosewood and sheepskin (later to become sycamore) laminated together for the side board.

 

Synthetic resins were also introduced as glue and paint to increase durability and tonal stability.

 

In order to maintain quality, he was thorough in carrying out all major processes in his own workshop.

 

The quintessence of Ramírez III was the consistent production of these concert instruments at a high level of several hundred per year.

 

The highly successful Ramírez III guitars were widely accepted by newcomers to the classical guitar and established the Ramírez name as a global brand.

 

 

 

 

Guitar improvements

 

 

 

The three main points of Ramirez III’s groundbreaking success in improving guitars can be divided into three main areas: string length, construction and paint.

 

Many guitar makers have attempted to study the string length of guitars in the past, and nowadays guitars of around 650 mm are common.

 

Torres used a string length of 650 mm, but considering the conditions at the time, and the fact that literature was not available, and that he set a string length of 650 mm at that time, he was an excellent foresighted maker.

 

Manuel Ramirez used 655 mm, Santos Hernández mostly 659 mm, Domingo Esteso 655 mm, Hermann Hauser 650 mm and 640 mm, mainly 650 mm.

 

Ramírez III judged that a string length of 664 mm was ideal for the sound, given the internal structure of the body, the sound hole and the position of the pieces.

 

However, when considering ease of playing, 650 mm was favoured, and 650 mm has become the preferred length in recent years.

 

 

 

 

Adoption of redcedar

 

 

 

In 1963, Ramírez III followed up on the string length by applying a double layer of shepherd’s wood planks inside the body, which significantly improved the sound quality.

 

In the same year, he made the groundbreaking move of using red cedar instead of the traditional pine for the guitar’s surface board.

 

Although pine was generally used for the surface boards of stringed instruments, Ramírez III recognised the potential of red cedar and, after a series of prototypes, succeeded in producing a guitar with a soft, sweet tone with a rich volume.

 

Narciso Yepes played this new guitar on a tour of Japan, attracting a great deal of attention.

 

This innovative experiment had a great impact on other makers, and many well-known makers, such as Ignacio Fleta, Hernández y Aguado, Marcelino López and Hermann Hauser, adopted the redcedar.

 

However, López, Aguado and Hauser had less success than with pine wood.

 

Ramírez III red cedar guitars attracted guitarists with their powerful, rich volume and soft, sweet tone, which was different from pinewood guitars.

 

Pinewood guitars, on the other hand, were described as cool, transparent and expressive in tone.

 

The heyday of the red cedar guitar continued for a while, but gradually more and more guitarists began to favour the pinewood guitar. However, some makers, such as Ramirez and Fleta, still enjoy popularity with red cedar.

 

Wood changes its sound with age. Some old Ramírez III guitars have an amazingly great tone.

 

There were rumours that Red Seder guitars were short-lived, but even guitars over 30 years old often sound rather good.

 

However, guitars with extremely thin surface plates may deteriorate in sound over time.

 

 

 

 

 

 

Paint.

 

 

Paint is one of the most important and complex elements of a stringed instrument.

 

It has long been said that the secret of the Stradivarius violin lies in its paint, and many researchers are trying to unravel the mystery.

 

It is believed that an oil-based varnish is used, but the challenge is that it takes a long time to dry completely.

 

In Spain, alcohol-based serac has been used to paint guitars.

 

Ramírez III, who was not satisfied with the serac varnish, found a synthetic paint based on urea resin in Germany and adopted it for painting guitars.

 

This paint had a shorter drying time than the serac varnish and produced Ramírez’s uniquely rich volume and glossy, brilliant tone.

 

Ramírez III also initially offered Segovia a guitar finished with oil varnish, but the varnish did not dry completely and the case hairs stuck to the guitar.

 

The coating with urea resin, which broke with traditional guitar conventions, was widely accepted by ordinary guitarists and became a favourite of Segovia.

 

 

 

 

 

 

 

Workshop and apprentices

 

 

 

 

During the 1960s and 1970s, demand for Ramirez guitars increased, and III moved to a modern factory, increased the number of apprentices and established a large-scale production system.

 

Guitars produced in a humidity-controlled environment, combining natural and forced drying, gained worldwide acclaim.

 

Under the guidance of III, his apprentices produced homogeneous guitars with a high level of technical skill.

 

This led to a growing demand for the work of a particular craftsman, relying on the maker’s initials engraved on the inside of the guitar.

 

However, in response to this situation, stamping was later discontinued.

 

As the worldwide guitar boom settled down, the Ramírez workshop was reduced in size and returned to a small group of craftsmen.

 

The historic workshop, where guitars have been made for over 100 years, has remained a sacred place for Ramírez guitars for many enthusiasts ever since.

 

Ramirez guitars were introduced to Japan in the 1930s and have been used by many guitarists.

 

In 1954, Ramirez III’s work was imported to Japan in earnest and became instantly popular.

 

‘MT’ are the initials of Mariano Tesanos, and in the 1960s the initials of the craftsman in charge of the production were engraved inside the guitar.

 

 

 

 

 

 

 

Disciples of Ramírez III.

 

 

 

 

Manuel Alonso, Cayetano Alvarez, Jose Luis Alvarez,.
Paulino Bernabe, Carlos Blanco, Enrique Borreguero,.
Manuel Caceres, Alfonso Contreras, Alfonso Contreras
Pedro Contreras, Josef Lores, Juan Grcia, Manuel Gonzales, Juan Miguel, Pedro Gimenez,.
Jose Lopez, Carmelo Loerona, Miguel Malo,.
Felix Manzanelo,.
Pedro Manzanuelo, Ignacio Rozas, Antonio Marinez, Julian Rodriguez,.
Ramon Soler, Teodor Perez, Manuel Rodriguez,.
Jose Garrido, Arturo Sanzano, Mariano Tezanos

 

 

 

 

 

 

 

Late years and deaths

 

 

 

In 1988, a year after the death of his greatest benefactor Segovia, III retired from the family business at the age of 65 and is said to have lived a life of disappointment from then on.

 

José Ramírez III, who made a great contribution to the world of guitar making, passed away on 2 March 1995 at the age of 72.

 

José Ramírez IV (1953-2000) continued his father’s great work in guitar making, and after his death, Amalia Ramírez, daughter of Ramírez III, continues to make guitars and manage the workshop.

 

 

 

 

 

 

Awards.

 

 

 

 

1962 Gold Coin of the Guitar Society of Chicago
1962 Bronze Coin of the Chamber of Commerce and Industry of Madrid
1968 Honorary Member of the Guitar Cultural Centre of Rome
1972 Gold Medal of the Madrid Guitar Makers’ Association
1983 Honorary Member of the Santiago Combo Stella
1986 Award of Traditional Artists of Madrid
1987 Century Empresa de Diploma of the Chamber of Commerce and Industry of Madrid
1987 Dayapason Odor Prize, Ministry of Education and Culture, Paris

 

 

 

 

 

 

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